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【報告】 福島市、伊達市で除染の現場を見てきました

2012年01月06日

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 遅くなりましたが、福島県福島市と伊達市の放射能除染現場を調査(12月22日)して感じたことを報告します。「除染」といいますが、放射性セシウムなどの放射性物質を「消し去る」ことはできません。

 住宅など「人の近くにある放射性物質」を、屋根から「洗い流す」、庭の表土を5センチ分「剥ぎ取る」などして、1t袋に「集める」作業をしたうえで、できるだけ「人から離れた場所」で「保管する」ことしかできません。放射性セシウムだと放射能の強さが半分に減衰するまで30年の時間を要します。煮ても焼いても食えない=なくならない放射性物質の扱いはまったく厄介です。

 福島市大波(おおなみ)地区で実際に民家の除染作業を見ることができました。まず屋根や壁に洗剤を吹きつけ、高圧洗浄機で水を噴射し洗い流します。そのあと敷地内の土を剥ぎ取り、新しい土をかぶせます。民間業者の数人の作業員がマスクをつけて作業していました。建物と敷地の広い農家だと1戸あたり4〜7日間、街中の住宅だと2日間かかるといいます。

 除染作業を終えると、屋外の放射線量は8割ほど低下しますが、屋内では3割ほど下がる程度だそうです。すでに屋内にいろんな要因で放射性物質が入り込んでいるからだろうとのことでした。部屋の中を掃除すると線量が低下する場合もあるそうです。それでも線量の高い地区の住民は自宅の除染作業を首を長くして待っています。

 大波地区では382戸の住宅の除染が必要ですが、10月から、線量のより高い住宅、子どものいる住宅から順番に除染を始め、完了するのは3月の見通し。農家の方が日中作業する田畑の除染も平行して進めます。そのあと周りの山の除染に着手するそうです。山を放置すると汚染された土が住宅地や農地に流れてくるからです。気の遠くなるような作業です。

 除染作業の最大の問題は、剥ぎ取った土や刈り取った植物など大量の放射性廃棄物が生じること。農家1戸あたり1t袋で20袋も出るそうです。その「仮置き場」をどこにするか、地域の自治会役員が中心になり、行政の担当者も入って、住民合意を得るために大変なご苦労をされています。山間部にある大波地区では、地区内のある場所を「仮置き場」にすることで合意が得られたため、たくさんの1t袋が運び込まれていました。

 しかし、市街地ではなかなか「仮置き場」が決まらず、いまだに除染作業が始められていませんでした。こうした苦労を東京電力や政府はわかっているのか?そもそも「仮置き場」を決める過程に東電や政府の姿はありません。だから野田首相が原発事故の「収束宣言」というトンチンカンな発表をするのでしょう。

 大波地区では県の「面的除染モデル地区」の現場も視察しました。10haの広さの地区の田んぼと15戸の住宅を一気に面的に除染する試みで、やりながら有効な除染方法を見つけるのだそうです。

 空間線量が年間1ミリシーベルトを超える地域については、除染費用は国が負担することになっています。福島市内11万戸のうち対象は7万戸にのぼり、1戸あたり100万円として700億円。福島市の一般会計を上回る額です。そのうえに道路や公共施設、田畑や森林の除染費用もかかります。原子力発電はコストが「安い」という宣伝は完全に破綻しました。

 大波地区では残念ながらコメから暫定基準を上回る放射性セシウムが出てしまいました。「仮置き場」の場所を決める住民の話し合いの中心になった自治振興会の副会長さんは、「だんだん悪いことが起こる。いちばんの心配は子どもの健康」といいます。
 
 「東京電力は500ベクレル以下のコメは買い上げないという。大波のコメはおいしくて評判よかったのに・・・。花見も伝統ある夏祭りもやれなかった。ここの人はみんなやさしい人間だけど、そろそろ限界だ」とも。

 いったん事故を起こせば、こんなにも広範で深刻な、出口の見えない被害をもたらす原発。徹底した除染と被害者への全面賠償、長期的な健康管理を、東電と国の責任で行わせるとともに、原発ゼロの日本に本気で向かわなければなりません。そのためにも、いま福島がどうなっているか、直視し、心を寄せることが原点だと痛感しました。

 ★福島市のあと伊達市を訪問。市の担当者に除染現場を案内してもらいました。その後、「放射能からきれいな小国(おぐに)を取りもどす会」のみなさんから話をうかがいました。

 ・国の責任で早く「最終処分場」を決めることが、「仮置き場」が決まらず除染がすすまない問題を解決するいちばんの道
 ・住民に放射能の正しい理解をしてもらうことも大事
 ・田畑の除染とともに、放射能に影響されない作物の研究を国の責任で(現地に研究室を)
 ・500ベクレル、100ベクレル以下であっても国がコメの買い上げを

 など重要な要求、提案もいただきました。国政に生かしたいと思います。

 「うち(家)ばっかりの除染だと山から落ちてくる。山もきれいにしてほしい。ワラビ、タラの芽、ゼンマイなどが採れるのに今年はぜんぜんダメだった」
 「1tバックが積み上がるところに住みながら、ああ、ここはもう再生できないのかという気持ちになる。1tバックは放射能の可視化だ」
 「ほんとに原発さえなければこんなことなかった」

 住民のみなさんの声に、まさに人類史的課題への挑戦、国家的プロジェクトとして、文字どおり英知を結集して、住民参加も保障しながら、除染と地域再生を成し遂げなければならない、そうした国の姿勢が伝わってこそ住民に希望がわいてくると感じました。

 ★調査には、藤川しゅく子前福島県議、佐々木英章伊達市議が同行してくれました。また、福島市の除染担当の草野利明氏、同じく伊達市の半澤隆宏氏には大変お世話になりました。ありがとうございました。

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